リサイクルショップ@タイ繁盛の裏に日本の現実が見える?
仕事でお手伝いしているリサイクルショップに日本から商品が届いたので搬入の様子を見に行ってきました。
時間は深夜1時。
昼間は大型トラックがバンコク市内を走れないため、コンテナが店に着くのは通常22時頃ですが、この日は通関に時間がかかってしまい、大幅に遅れてこの時間です。
荷物を下ろす作業が永遠と続きます。
人数が多いので軽いものはひょいひょいと手渡しです。始まったばかりなのでみんな楽しそう(笑)
ようやくコンテナからすべての荷物を下ろし終えたところ。お疲れ様です。
この店は20フィートコンテナだったのと作業者が20人ほどいたので荷物を下ろす作業自体は1時間ほどで終了しましたが、同時刻に荷物が到着した別の店は40フィートコンテナだったのと作業者が6人ほどだったため、終了したのが4時だったそうです。
もっとも、リサイクルショップとしては荷物を店に入れてからが大変です。荷物を箱から出して、値付けして、陳列して、という作業が永遠と続きます。中古品なので汚れを落として磨いてという作業が必要な商品もありますし、食器などの割れ物は取り扱い注意がいります。これらの作業に数日はかかるようです。
いま、タイではリサイクルショップが繁盛しています。商品のほとんどは日本の中古品で、店によっても多少違いますが、衣類、カバン、バッグ、食器類、タンスなどが主な商品です。日本のモノに人気があるのは、モノ自体がいいものであることと、大切に使ってきているので中古品とはいえ状態がいいことがあるでしょう。
仕入れルートはいろいろあるようですが、日本の買取ショップへの持ち込み品、引越しする際に引越し先に持っていかない不要なモノ、誰も住まなくなった家にある家財道具一式、オフィスや飲食店にあるモノ一式、などなど。
核家族化が進んだ現在、一人で住む高齢者の方が亡くなられて家一軒のなかに残された生活道具一式を処分するというケースは今後さらに増えていくのではと思います。そういう私自身も実家には誰も住んでおらず、家のなかにあるものを一式処分しなければならない時がいずれ来るでしょう。
また、景気が悪いためか夜逃げのケースも多いようです。
そうしたモノが海を渡って、海外の人たちに使われる。中古品や不用品を海外に輸出することに対する是非はありますが、日本人が長い間大事に使ってきたモノが海外の人たちの手に渡って使われていくというのは、これまでそれを使ってきた人にとっても、そのモノ自体にとっても幸せなことなのかもしれない、と思うこの頃です。日本にそのまま置いておいたら確実に廃棄処分にされてしまうのでしょうから。
願わくば、タイの人にもモノを大切に使うという日本人の気持ちをモノと一緒に受け継いでほしい。
というのは日本人の感傷にすぎないでしょうか?