タイ語学習25年生の憂鬱

面倒くさがりなタイ語学習者25年生の七転び八起きのち七転八倒の話。
タイのビジネスや生活の話もあるか? でも、なんの役にも立ちません(たぶん)。

新憲法案否決、タクシードライバーが行く末を憂う?

仕事でタマサート大学に行ってきました。
今回、お邪魔したのは法学部。



タマサート大学は、タイの東大とも呼ばれるチュラロンコン大学(チュラ大)に次いで優秀な国立大学と言われてますが、なかでも法学部はタマサート大がもともと法学系の大学として設立された経緯もあって由緒正しい、同大の中心的存在と言っても過言ではないでしょう。


また、チュラ大の学生は裕福な家庭の子弟が多いのに対して、タマサート大は比較的庶民的な学生が多いと言われています。といっても、あくまでもチュラ大と比較しての話であって、一流の大学に入るにはそれなりに勉強をしなければ入れないため、受験勉強できる環境(特に金銭的な)を持つそれなりの家庭の子弟が自ずと多くなります。


そもそも大学に通えること自体お金のかかることですので、貧しい家庭の子どもは奨学金をもらうといったことがなければなかなか大学に通うことはできませんが。ラムカムヘン大学という登録さえすればほぼ誰でも入れる大学もあり、働きながら通っている学生もいますが、卒業までこぎつけるのはなかなか大変ですし、実際に卒業できる学生はあまり多くないという話もあります。私の知っている限りでも同大に入学したという学生にしばらく経って「大学、どう?」と聞くと「もう行ってない」なんて答える人が何人かいます。


話が逸れましたが、タマサート大学はこれまで、反体制運動の中心的存在になることも多く、在野的な存在でしたが、最近は社会が裕福になったためか「ノンポリ」(笑)な学生がほとんどのようです。それは先生たちも同じようで、反権力的な気骨のある先生も少なくなっているそうです。また、法学部に関してはチュラ大よりタマサート大のほうがレベルが上と言われていましたが、近年はチュラ大の後塵を拝しているようです。


と、タイを知る人にとっては常識的な話をツラツラと書き連ねましたが、本題はここから(笑)
オフィスからタマサート大に行く際に乗ったタクシーの運転手の話です。


最初は「こっちのほうが混んでなさそうだから、こうこうこういうルートを通って行きますよ」的な話しかしてなかったのですが、道端で貧しい人に無料で食事を提供している風景をみた途端、テンションマックス?


突然、否決されたばかりの新憲法案の話になり、「内容の良し悪しは自分には学がないのでわからないけど、軍政が作った憲法案を軍政に選ばれて(国家改革議会)議員になっている軍人が否決するってどういうことよ。これでまた数カ月先まで軍政が続くことになったし、次に出てくる憲法案だってどうなるかわからないし、なんだかんだと時間を延ばして、あと2年から4年は軍政が続くよ。景気は悪いし、商売あがったりだし、これから一体どうなるんだよ」といった話(かなりかいつまんでます)を大学に到着するまでの間、ずっとし続けるわけです。


あくまでも推測ですが、田舎出身のこの運転手さん。軍のクーデターで倒されたタクシン派の支持者あるいはそれに近い考えの人なのかもしれません。クーデターに対する不満もあるでしょうし、景気が悪いのに有効な対策を打ち出せずにいる軍政に対する不満もあるのでしょう。チンタラやっている軍政に対する怒りが爆発したようでした。


こちらとしては初めてお会いする大学の先生とどんな会話をしようかと頭を整理したかったのですが、それどころではありません。「そうだね、そうだね」と相槌を打ちつつ早く着かないかと願うばかりです。ようやく大学が見えてヤレヤレと思ったそのとき。


運ちゃん「ねぇ、そう思いませんか。先生」


私「えっ? 先生じゃないですよ」


どうも私のことをタマサート大学の先生と勘違いしてたようなのです(汗)。


行き先はタマサート大。タマサートは反体制的な学風。私のことがそんな気骨のある学者にでも見えたのでしょうか?


まぁ、私に不満をぶつけることで多少なりともストレスの解消になったのであれば本望です。




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